ChatGPT WorkとCodexは、どちらもAIにまとまった作業を任せられます。 似た機能に見えますが、仕事をどこまで任せたいかによって選ぶ環境が変わります。
- 調査や資料作成で完了する仕事には、ChatGPT Workが向いています。
- 既存ファイルを変更し、テストや表示確認まで進める仕事には、Codexが向いています。
- 両方とも無料プランから利用できますが、料金、クレジット、利用枠は共通です。
ChatGPT WorkとCodexの役割
ChatGPT Workは、調査から報告書、表計算、スライドなどの作成までを任せるための作業モードです。 OpenAIは、明確な完成形を持つ仕事の例として、分析、業務ブリーフ、資料、定期更新を挙げています。
デスクトップアプリでは「Work locally」を選択できます。 ローカルで動かす場合、利用者が許可したファイル、アプリ、ブラウザを参照できます。 クラウドが選択肢に表示される環境では、パソコンを閉じた後も処理を続け、Webやモバイルから作業を確認できます。
Codexは、ローカルフォルダやリポジトリを読み、ファイルを変更して結果を検証する作業に適しています。 コードだけでなく、記事、設定ファイル、画像なども扱えます。 コマンド、テスト、ブラウザを使えるため、変更後の確認まで同じ会話の中で進められます。
両者の違いは、作れる文章の品質ではありません。 報告書を受け取れば終わる仕事と、既存の仕組みを変更して確認する仕事では、完了までに必要な道具が異なります。
| 比較項目 | ChatGPT Work | Codex |
|---|---|---|
| 作業の中心 | 調査と資料作成 | 編集、実装、検証 |
| 主な成果物 | 報告書、表計算、スライド、分析 | Webサイト、アプリ、記事ファイル、テスト結果 |
| 完了の目安 | 作成した資料を人が確認する | 変更後の動作や表示を確認する |
| 無料プラン | 利用可能 | 利用可能 |
| 利用枠 | WorkとCodexで共通 | |
公式の操作方法は、Get started with ChatGPT WorkとChatGPT desktop appで確認できます。
無料版と料金プラン
OpenAIの料金ページでは、ChatGPT WorkとCodexの対象としてFree、Go、Plus、Pro、Business、Edu、Enterpriseを挙げています。 無料プランでも両方を試せます。
無料プランを含む対象プランでは、デスクトップアプリの入力欄から「Work」を選べます。 ローカルファイルやデスクトップアプリを使う仕事では「Work locally」を選択します。
「無料プランでも使える」は、「有料プランと同じ量を使える」という意味ではありません。 OpenAIは、Freeを短い作業で機能を試すためのプランと位置付けており、利用できる作業量や一部機能の提供範囲に差があります。 たとえば、OpenAIの料金ページでは画像生成をFreeプランの対象外としています。
| プラン | 月額 | 公式の位置付け |
|---|---|---|
| Free | $0 | 短い作業で機能を試す |
| Go | $8 | 軽量な作業に使う |
| Plus | $20 | 週に数回のまとまった作業に使う |
| Pro 5x | $100 | Plusの5倍のCodex利用枠 |
| Pro 20x | $200 | Plusの20倍のCodex利用枠 |
| Business | $20/人※ | 専用ワークスペース、管理機能、SAML SSO、MFAを利用できる |
| Enterprise、Edu | 要問い合わせ | 権限管理、監査、データ保持、保存地域を組織で管理できる |
※Businessは2人以上で年払いする場合の1人当たり料金です。月払いは1人当たり月額$25です。料金は米ドル表記で、税、地域、契約条件により実際の支払額が異なる場合があります。
Businessでは、入力と出力が既定でモデルの学習に使われません。 個人向けプランで業務情報を扱う場合は、社内規程とデータコントロールの設定を確認する必要があります。
料金、対象プラン、モデル、利用枠は2026年8月16日にOpenAI公式情報で確認しました。 提供機能はプラン、地域、ワークスペース設定によって異なる場合があります。
最新の料金は、OpenAI公式のPricingで確認できます。
トークンと共通利用枠
ChatGPT WorkとCodexは、同じ料金、クレジット、利用制限を共有します。 Workへ切り替えても、Codexの利用枠は温存されません。
トークンは、ChatGPTが読み書きする情報の単位です。 短い指示文だけで消費量が決まるわけではありません。
次の情報もトークンに含まれます。
- 会話履歴
- 添付ファイルとソースコード
- Web検索、プラグイン、コマンドの実行結果
- モデルの推論
- 回答と作成ファイルの内容
たとえば、3ページの資料から短い報告書を作る場合と、サイト全体を読み、過去記事、検索結果、ビルド結果まで確認する場合では、後者の入力が増えます。 Codexを使ったという理由だけで増えるのではなく、完了までに読ませた情報が違うためです。
OpenAIは、トークンの使用量をクレジットへ換算しています。 GPT-5.6系の換算表は次のとおりです。
| モデル | 入力100万トークン | キャッシュ済み入力 | 出力100万トークン |
|---|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | 125クレジット | 12.5クレジット | 750クレジット |
| GPT-5.6 Terra | 50クレジット | 5クレジット | 300クレジット |
| GPT-5.6 Luna | 5クレジット | 0.5クレジット | 30クレジット |
同じトークン量なら、SolはTerraの2.5倍、Lunaの25倍のクレジットを使います。 TerraはLunaの10倍です。
この表から「Workは1回で何トークン、Codexは1回で何トークン」とは計算できません。 モデル、文脈、推論、ツール、検索、キャッシュが異なれば、同じ依頼文でも消費量が変わります。
OpenAIは、GPT-5.6の使用量を1メッセージ当たり平均5から40クレジットと案内しています。 画像生成を含むやり取りは、画像を含まない同程度のやり取りより、利用枠を平均3から5倍速く消費します。
APIキーを使うCodexは別の扱いです。 APIキーで実行した分はChatGPTプランの共通利用枠ではなく、APIの入出力トークン単価で課金されます。
実際の活用事例
以下は、ChatGPT WorkとCodexが実際の仕事に使われた例です。 公式の機能説明ではなく、利用者が自分の環境で試した結果です。 同じ結果が常に得られるとは限りません。
ChatGPT Workで旅行と家計を整理する
TechRadarは、旅行の日程、予算、家族の条件、Gmail内の予約情報をChatGPT Workへ渡しました。 Workは候補地を調べ、交通と宿泊を比較し、費用表、旅程、未予約項目の一覧を作っています。
家計の検証では、請求書、銀行から出力した表計算、家庭内の資料から、予算、支出の変化、年間予測、ダッシュボードを作りました。 記者は、データを準備する作業に時間がかかり、出力の質も入力データに左右されたと書いています。
資料を集める手間は残りましたが、集めた後の比較と成果物作成を一つの依頼にまとめた例です。
出典:TechRadarによるChatGPT Workの実用テスト
ChatGPT Workで長い原稿を点検する
Redditでは、物語の新しい章をWorkに読ませ、設定の矛盾や抜けを点検したという投稿がありました。 同じ利用者は、Notion内で複雑になった登場人物ページの整理にも使っています。 削除は許可せず、整理後のページを旧ページと照合したと説明しています。
別の投稿者は、メール、提案書、台本、画像、文書確認を既存のProjectsで処理できており、Workを使う利点をまだ感じないと述べています。 Workの価値は、単発の文章作成より、複数の資料と工程を一つの完成物へまとめる仕事で確認しやすいようです。
出典:Redditに寄せられたChatGPT Workの利用例
Codexで調査から検証まで進める
MacStoriesのFederico Viticci氏は、Codexをアプリ開発、社内ツール、記事の調査、タスク管理に使っています。
Shortcuts関連の制作では、Codexが過去のライブラリから300件以上を取得し、1,000件以上のショートカットを作りました。 作成後はファイルをインストールし、画面上で動作を確かめ、不具合の原因を調べています。
別の検証では、CodexがSlack、SNSクライアント、ニュースアプリを操作し、複数のアプリから集めた情報を一つの報告にまとめました。 ファイル作成で止まらず、対象を操作して結果を確かめる使い方です。
出典:MacStoriesによるCodexの運用例、MacStoriesによるComputer Useの検証
仕事に合わせた選び方
次の表は、機能の優劣ではなく、仕事を終えるために必要な作業で分けています。
| 仕事 | 選びやすい環境 | 理由 |
|---|---|---|
| 複数資料から会議用レポートを作る | ChatGPT Work | 資料を確認できる形にまとめれば完了する |
| 売上データから比較表とスライドを作る | ChatGPT Work | 表計算と資料作成が中心になる |
| 記事を書き、既存サイトへ組み込む | Codex | ファイル編集とビルド確認が続く |
| Webアプリを修正する | Codex | 実装、テスト、動作確認が必要になる |
| 公開情報を調べて短い回答を得る | Chat | 長時間の作業や成果物作成を必要としない |
境界にある仕事は、最後の工程で決めます。 人が資料を読んで確定するならChatGPT Work、ファイルやシステムを変更して結果を確かめるならCodexが候補です。
利用枠を長持ちさせる方法
WorkとCodexは利用枠を共有するため、画面の切り替えだけでは消費量を抑えられません。 OpenAI公式の案内を、実務で使いやすい形に整理すると次の5項目です。
-
仕事に合うモデルを選ぶ
分類、抽出、短い整形にはLuna、日常的な調査、文章、実装にはTerra、複雑で曖昧な判断にはSolを検討します。
-
読む範囲を指定する
フォルダ全体ではなく対象ファイルを指定し、Web調査では期間と参照先を絞ります。
-
完成形を先に決める
対象者、形式、長さ、必要な表、確認項目を依頼文に含めます。
-
追加作業を分ける
必須の作業が終わった時点で止め、改善案や追加調査は必要性を確認してから依頼します。
-
画像は文章の確定後に作る
タイトルと図解の文言を先に決めれば、画像の作り直しを減らせます。
残りの利用枠は利用状況ダッシュボードで確認できます。
Codex CLIでは/statusでも確認できます。
料金と利用枠は変更されるため、契約前と記事公開前には公式料金ページを確認してください。
PharmapiaがCodexを選ぶ場面
Pharmapiaでは、ChatGPT Workでも進められる仕事にCodexを使うことがあります。 調査や文章作成で終わらず、記事ファイルの編集、画像の配置、サイトのビルド、表示確認まで続く仕事があるからです。
本記事もCodexで作りました。 OpenAIの公式情報と利用事例を調べ、既存記事との重複を確認し、原稿と画像をサイトへ組み込んでから本番用のビルドを通しています。
公式情報と事例を確認
既存記事との重複を確認
記事と画像を配置
ビルドと表示を確認
Codexに任せた作業は次の5つです。
- OpenAIの公式情報、第三者メディア、SNS上の利用報告を調査する
- 公開済みのChatGPT Work関連記事を読み、新記事の役割を分ける
- 原稿をサイトの所定の場所へ保存する
- 既存記事のテイストに合わせた画像を作り、本文へ配置する
- 本番用のビルドを実行し、既存ページへの影響を確認する
調査と原稿だけをChatGPT Workへ任せると、後半の作業はCodexへ引き継ぐことになります。 Codexから始めれば、参照した資料と変更したファイルを同じ作業履歴に残せます。
Codexのほうが常に効率的とは限りません。 多数のファイル、検索結果、ビルド結果を読む作業は、短い報告書を作る仕事より多くのトークンを使う場合があります。
当社は、トークン数だけでなく、引き継ぎと確認を含む総作業時間で選んでいます。 成果物が社内資料ならChatGPT Work、サイトへの反映まで続くならCodexという分け方です。
ChatGPT Workの操作方法は、ChatGPT Workとは?使い方とできることを解説をご覧ください。 実際に任せやすい業務は、ChatGPT Work活用事例|実際に任せている5つの業務で紹介しています。
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参考資料
- OpenAI:Pricing
- OpenAI:Get started with ChatGPT Work
- OpenAI:ChatGPT desktop app
- TechRadar:I gave ChatGPT's new Work mode my most annoying life-admin tasks
- MacStories:Headless Macs and Hamstrung iPads
- MacStories:OpenAI’s New Codex App Has the Best ‘Computer Use’ Feature I’ve Ever Tested
- Reddit:What are your actual use cases for the new ChatGPT “Work” feature?


